調査事務局が行うこと
調査は慶應大学調査事務局が行います
健康診断時調査
- 代謝物のメタボローム分析等
- 体質の検査(遺伝子解析)
定期追跡調査
- 連絡先の確認(住民票照会)
- 病気や治療等の医療情報の問い合わせ
- 介護情報の問い合わせ
事務局が行う調査の詳細
健康診断時調査
- 皆様よりご提供いただきました血液16ml(採血管2本分)ならびに尿12mlは、遠心分離という処理をした後、生活習慣病と関連する可能性のある代謝物(メタボローム)、タンパク質、ホルモンなどを測定するために用いられます。
- また血液中の白血球からDNAを抽出し、生活習慣病と関連する可能性のある遺伝子を調べる予定です。
- これらの生活習慣病に関連する因子は、医学研究の進歩とともに可能性が明らかになるものが多くあることから、血液、尿、抽出したDNAは、0.5~1mlずつに小分けにし、冷凍保存いたします。
遺伝子解析検査について
同じようにお酒を飲んでも、まったく酔わない人から、少し赤くなる人、すぐに気持ちが悪くなってしまう人がいます。あるいは、同じように食事をとっていても、太りやすい人から太りにくい人もいます。男性と女性でも、かかりやすい病気は大きく違います。
このような違いは、生活習慣の違いに加えて、遺伝子の違いにも基づいていると考えられています。
この調査はアルコールの分解に関わる遺伝子や肥満に関わる遺伝子のように、生活習慣と関連して病気の発症に関わるような遺伝子について調べるものです。病気には、ひとつの遺伝子の異常のみでおこる遺伝病もありますが、この調査ではそのような遺伝子は調べません。
生活習慣病は、その人のもともとの体質(遺伝子)と、食事や運動・睡眠などの生活習慣、育った環境など、さまざまな要因が関係して生じると考えられていますが、その関係はまだほとんどわかっていません。わからないことがまだまだ多いので、調査に参加していただくみなさまには、残念ながらまだ役に立つ結果をお返しすることはできませんが、いつかこの複雑な関係を明らかにして、次の世代の方々には、その人の体質に合ったふさわしい生活習慣を提案できる、そんな未来にむかって、私たちは研究しています。
定期追跡調査
- 健診結果(人間ドック項目を含む)について、健診実施機関への問い合わせを行います。
- 対象疾患に罹ったかどうか調べるため、定められた手続きに従って、地域の疾患登録(地域がん登録、庄内南部地域連携パス推進協議会等)への照会、医療機関への問い合わせを行います。
- 調査期間中の住所地の異動、連絡先の変更の有無を確認するため、住民票照会を行います。
- 質問票に回答いただいた病気の正確な情報を得るため、受診医療機関への問い合わせを行います。
- 調査期間中の医療保険による受療状況(※1)や介護保険による介護状況(※2)についての情報を得るため、それぞれ健康保険組合、鶴岡市への問い合わせを行います。
※1: 健康保険の加入日、制度・種別、点数表、入院外来区分、診療月、日数、点数、DPCコード(診断群分類)等 ※2: 認定調査項目、特記事項、要介護度、判定種別、認定有効期間、主治医意見書、介護費、所得段階区分、基本チェックリスト項目等 - 調査期間中に亡くなられた場合、定められた手続きに従って、死亡診断書の写しの閲覧を行います。
追跡調査について
がんや生活習慣病の予防方法や予防指標を見つけるためには、たとえば、がん、脳卒中などの生活習慣病に罹ったかどうかなど、健康状態の変化について調査を続ける必要があります。追跡は、初回調査から25年間の予定ですが、将来、さらに延長される可能性があります。これは、倫理委員会が必要性を認めた場合に限ります。
追跡調査のすべての情報は本研究のためにのみ用いられ、いかなる場合であっても、研究以外の目的には使用しません。ご本人様やそのご家族からお問い合わせいただいた場合も、開示することはできませんので、ご了解ください。
また、研究のために最低限必要な病気の情報のみを収集いたします。今回の研究に必要のない病気の情報は収集いたしません。